くも膜下出血の症状には、突然の激しい頭痛、嘔吐などがあります。
頭痛の第1の特徴としては、突然起こり、それが続くことです。突然とは、○時○分○秒にとか、部屋を出て3歩歩いたら頭痛が起きた、というほど突然に起こります。
瞬間的にびりっと痛んですぐやみ、またしばらくしてびりっと痛む頭痛は、持続してはいないので、突然起きたとしてもくも膜下出血ではありません。患者にいつ頭痛が起こったか聞くと、「朝」などの曖昧なものではなく、「昼食を食べていた頃」などの具体的な時期の回答が得られます。
第2の特徴は、いままで経験したことのないほど強い頭痛であることです。
しかし、はじめに軽い頭痛が前駆症状として突然起こり、少したってから強い頭痛が起こることもあります。「人生最悪の」、「金属バットで殴られたような」と表現される頭痛が多く、「人生最悪の頭痛」と表現するほどの痛みは発症の25%程度と言われており、この頭痛は1〜2時間で消失することはなく数日持続します。
また出血の量が多い時には、すぐに意識がなくなります。
脳内血腫を伴わなければ片麻痺、失語などの脳局所症状はみられませんが、出血が高度であれば意識障害をきたしてしまうため、頭痛を訴えることが出来ないのです。
神経症状として髄膜刺激症状が、認められることが多くなります。
重症度の分類としてHuntとKonsnikの重症度分類を用い、頭全体、時に前頭部、後頭部などに頭痛が起こります。
同時に吐き気、嘔吐、頸の後ろ(うなじ)が凝(こ)る、などのいわゆる髄膜(ずいまく)刺激症状が起きます。
とくに重症の場合には病院にたどり着く前に亡くなる人もいます。
破裂する脳動脈瘤の場所によっては、脳のなかに血腫(けっしゅ)をつくり、片麻痺(かたまひ)が起こることもあります。くも膜下出血は始めはたとえ軽くてもすぐに再出血を起こしやすく、さらに重体になります。
くも膜下出血の発症後2週間以内には、脳の動脈が細くなる脳血管れん縮という状況が起きます。このため脳の血流が減り、片麻痺などの神経症状を起こします。
再破裂と脳血管れん縮は、くも膜下出血の発症後を左右する重要な要因になり得ます。
くも膜下出血かなと思ったら
突然発症し持続したりと、今までに経験したことがないような頭痛が起こったら、すぐに脳神経外科の専門医のいる病院を受診して下さい。軽い頭痛であっても、念のため受診することをお勧めします。
くも膜下出血の原因
くも膜下出血の原因としては高血圧が上げられます。
高血圧になると、血流による強い圧力が脳内の細い動脈壁にかかり続けるために、血管壁が弾力性を失って脆くなってしまい、出血しやすくなってしまいます。
高血圧は脳出血の大きな原因の一つで、出血がくも膜下腔に及ぶこともあり、その場合をくも膜下出血として扱われます。全体の中では10%程度ではありますが高血圧性脳内出血によって発症するくも膜下出血が確認されています。
高血圧になると、血流による強い圧力が脳内の細い動脈壁にかかり続けるために、血管壁が弾力性を失って脆くなってしまい、出血しやすくなってしまいます。
高血圧は脳出血の大きな原因の一つで、出血がくも膜下腔に及ぶこともあり、その場合をくも膜下出血として扱われます。全体の中では10%程度ではありますが高血圧性脳内出血によって発症するくも膜下出血が確認されています。
くも膜下出血の検査
問診
突然の頭痛、嘔吐、意識障害などの有無について質問が行われます。
これらの症状が一時的であったとしても、くも膜下出血の疑いがある場合には、より詳しい検査が行われることになります。
また、糖尿病、高血圧、動脈硬化、慢性の肺疾患など、全身状態についても確認が必要になります。
頭部CTスキャン
くも膜下出血の場合は頭部CTスキャンにおいて、くも膜下腔に高吸収領域が見られます。
特に内因性の物である場合はペンタゴン・レベルで中心付近に高吸収領域が見られ、外傷性の場合でも見られることがあります。
腰椎穿刺
くも膜下出血を起こすと脳脊髄液に血液が混じるため、脳脊髄液を調べてその出血の有無を確認するために行われる検査です。
腰椎穿刺により血液混入(急性)やキサントクロミー(陳旧性)が肉眼で認められるかを確認します。
脇腹を下にし、両足を曲げて横になった姿勢で背骨の腰の部分に針が挿入され、脳脊髄液採取が行われます。
最初の出血量が少なく、CTスキャンでは判定のできないケースにのみ実施されます。
脳血管撮影
脳血管撮影で脳動脈瘤や脳動静脈奇形を確認します。血管を撮影する方法としては、X線で平面上に透視しながらカテーテルで造影剤を流して撮影する頸動脈造影(Carotid angiography)・椎骨動脈造影(Vertebral angiography)が最も感度・特異度が高いです。
また、その他のメリットとして、検査と同時に治療が行える(動脈瘤コイリング術・塞栓術、或いは合併症である血管攣縮に対して血管拡張薬の潅流など)などがありますが、デメリットとしては侵襲度が大きくそれ自体が出血を惹起する恐れがある事、またコイリングや塞栓術による医原性の脳梗塞などが挙げられます。
それ以外の方法では、いずれも造影剤を用いた断層撮影で、高解像度のCTにより撮影する立体血管撮影CT(3DCTA)とMR血管撮影(MRA)がありますが、感度・特異度共に血管造影には劣ります。ただし、血管造影は撮影終了までの時間が3DCTAやMRAと比較して長いため、緊急を要するくも膜下出血では血管造影は行われないことが多いです。
MRI
MRIのFLAIRシーケンスで撮影すると、CTスキャンと同等の検出率です(ただし最新型の高磁場装置に限ります)。血腫が少量な場合、発症後の時間が経過した症例において、CTよりも検出率が高いという報告もされています。MRAも同時に撮影できるというメリットがあります。
突然の頭痛、嘔吐、意識障害などの有無について質問が行われます。
これらの症状が一時的であったとしても、くも膜下出血の疑いがある場合には、より詳しい検査が行われることになります。
また、糖尿病、高血圧、動脈硬化、慢性の肺疾患など、全身状態についても確認が必要になります。
頭部CTスキャン
くも膜下出血の場合は頭部CTスキャンにおいて、くも膜下腔に高吸収領域が見られます。
特に内因性の物である場合はペンタゴン・レベルで中心付近に高吸収領域が見られ、外傷性の場合でも見られることがあります。
腰椎穿刺
くも膜下出血を起こすと脳脊髄液に血液が混じるため、脳脊髄液を調べてその出血の有無を確認するために行われる検査です。
腰椎穿刺により血液混入(急性)やキサントクロミー(陳旧性)が肉眼で認められるかを確認します。
脇腹を下にし、両足を曲げて横になった姿勢で背骨の腰の部分に針が挿入され、脳脊髄液採取が行われます。
最初の出血量が少なく、CTスキャンでは判定のできないケースにのみ実施されます。
脳血管撮影
脳血管撮影で脳動脈瘤や脳動静脈奇形を確認します。血管を撮影する方法としては、X線で平面上に透視しながらカテーテルで造影剤を流して撮影する頸動脈造影(Carotid angiography)・椎骨動脈造影(Vertebral angiography)が最も感度・特異度が高いです。
また、その他のメリットとして、検査と同時に治療が行える(動脈瘤コイリング術・塞栓術、或いは合併症である血管攣縮に対して血管拡張薬の潅流など)などがありますが、デメリットとしては侵襲度が大きくそれ自体が出血を惹起する恐れがある事、またコイリングや塞栓術による医原性の脳梗塞などが挙げられます。
それ以外の方法では、いずれも造影剤を用いた断層撮影で、高解像度のCTにより撮影する立体血管撮影CT(3DCTA)とMR血管撮影(MRA)がありますが、感度・特異度共に血管造影には劣ります。ただし、血管造影は撮影終了までの時間が3DCTAやMRAと比較して長いため、緊急を要するくも膜下出血では血管造影は行われないことが多いです。
MRI
MRIのFLAIRシーケンスで撮影すると、CTスキャンと同等の検出率です(ただし最新型の高磁場装置に限ります)。血腫が少量な場合、発症後の時間が経過した症例において、CTよりも検出率が高いという報告もされています。MRAも同時に撮影できるというメリットがあります。
くも膜下出血の診断
くも膜下出血の診断には、今までに経験したことのないほど強い頭痛が突然起こり、その頭痛が続いていればくも膜下出血が疑われます。ただちに頭部CT(コンピュータ断層撮影)検査を行い、頭蓋骨の内側でその脳の周囲に出血を示す高吸収域(白く描出)がみられれば、診断はつきます。
その後、すぐに脳血管撮影を行って、破裂した脳動脈瘤や脳動静脈奇形の診断を行います。
意識障害を起こすなど、発作の直後に救急車で搬送された場合にも、CTによる検査が行われます。
一過性の意識障害が回復し、発作から時間をおいて受診した場合には、問診、画像検査などに基づいて、総合的に診断されます。
その後、すぐに脳血管撮影を行って、破裂した脳動脈瘤や脳動静脈奇形の診断を行います。
意識障害を起こすなど、発作の直後に救急車で搬送された場合にも、CTによる検査が行われます。
一過性の意識障害が回復し、発作から時間をおいて受診した場合には、問診、画像検査などに基づいて、総合的に診断されます。
くも膜下出血の合併症
再出血
脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血の場合に起こる可能性があり、特に発症後24時間以内が最も多いと言われています。
発症の数時間以上前に弱い頭痛を経験している患者も見られており、「それ自体が最初の出血で、受診時の出血は再出血である」との可能性も一部で指摘されています。外傷性のくも膜下出血では、一部を除いて再出血はほとんど起こりません。
脳血管攣縮
血腫の影響で脳の動脈が縮んでしまい、最悪の場合その動脈支配領域の血流が途絶えてしまう状態のことを言います。
発症後4日から14日の間に発症し、脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血の30%〜40%の確立で起きてしまいます。
脳動脈瘤はウィリス動脈輪の近傍に形成されることが多く、脳への血流は必ずウィリス動脈輪を通りますし、ウィリス動脈輪以後の動脈支配には側副血行路がないなどの要因により、血管攣縮による梗塞は通常の脳梗塞よりも重篤な物となってしまいます。
脳血管攣縮の機序は次の通りです。
まず、血管周囲の血腫に含まれるヘモグロビンは3〜4日の間に変質してヘモジデリンやヘミンとなります。
これらが周囲の血管壁が分泌する一酸化窒素(NO)を分解します。
動脈は常に血管を拡張させる物質と収縮させる物質を分泌していますが、その量の調節が行われることにより血流を自立的にコントロールしています。ですが一酸化窒素が分解されてしまうことにより、血管収縮物質のみが残ってしまうことになるのです。
脳血管攣縮の診断は、経頭蓋的なドプラーエコーによって行いますが、この時に血流が通常よりも速くなっていれば、脳血管攣縮が起き始めていることを表しており、梗塞までに至らない軽度の血管攣縮は、脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血のほぼ全例に見られます。完全に梗塞が起きてしまった場合には、CT上大きな低吸収域が認められることによって診断が確定します。
脳血管攣縮の危険性は、CT上の血腫の大きさと分布をFischerグレードで表すことである程度の予測が可能になります。
心血管系
くも膜下出血発症によるストレス反応で急激に血圧が上昇して、心負荷と内分泌系の失調により肺水腫が起きてしまいます。心臓に異常が無くともT波の陰転が見られることがあります。重症例ではクレアチンキナーゼMBやトロポニンTの上昇もみられ、高負荷が心筋にダメージを与えていることを示唆します。
尿崩症
脳浮腫により脳圧が亢進してしまうと、視床下部および脳下垂体が機能不全に陥り、尿量を調節するホルモンの数々が減少してしまうことによって尿量が増加してしまいます。
正常圧水頭症
くも膜下出血によって脳脊髄液の循環が滞ってしまうと、頭蓋内にある脳室にこの液がたまって水頭症を起こしてしまい、その結果として頭痛や意識障害が現れることがあります。
くも膜下出血の発作から数週間経て慢性期になると、痴呆、歩行障害、尿失禁などが現れることがあり、正常水頭症と呼ばれていて、生命には余り影響はしませんが機能は低下させてしまいます。
脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血の場合に起こる可能性があり、特に発症後24時間以内が最も多いと言われています。
発症の数時間以上前に弱い頭痛を経験している患者も見られており、「それ自体が最初の出血で、受診時の出血は再出血である」との可能性も一部で指摘されています。外傷性のくも膜下出血では、一部を除いて再出血はほとんど起こりません。
脳血管攣縮
血腫の影響で脳の動脈が縮んでしまい、最悪の場合その動脈支配領域の血流が途絶えてしまう状態のことを言います。
発症後4日から14日の間に発症し、脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血の30%〜40%の確立で起きてしまいます。
脳動脈瘤はウィリス動脈輪の近傍に形成されることが多く、脳への血流は必ずウィリス動脈輪を通りますし、ウィリス動脈輪以後の動脈支配には側副血行路がないなどの要因により、血管攣縮による梗塞は通常の脳梗塞よりも重篤な物となってしまいます。
脳血管攣縮の機序は次の通りです。
まず、血管周囲の血腫に含まれるヘモグロビンは3〜4日の間に変質してヘモジデリンやヘミンとなります。
これらが周囲の血管壁が分泌する一酸化窒素(NO)を分解します。
動脈は常に血管を拡張させる物質と収縮させる物質を分泌していますが、その量の調節が行われることにより血流を自立的にコントロールしています。ですが一酸化窒素が分解されてしまうことにより、血管収縮物質のみが残ってしまうことになるのです。
脳血管攣縮の診断は、経頭蓋的なドプラーエコーによって行いますが、この時に血流が通常よりも速くなっていれば、脳血管攣縮が起き始めていることを表しており、梗塞までに至らない軽度の血管攣縮は、脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血のほぼ全例に見られます。完全に梗塞が起きてしまった場合には、CT上大きな低吸収域が認められることによって診断が確定します。
脳血管攣縮の危険性は、CT上の血腫の大きさと分布をFischerグレードで表すことである程度の予測が可能になります。
心血管系
くも膜下出血発症によるストレス反応で急激に血圧が上昇して、心負荷と内分泌系の失調により肺水腫が起きてしまいます。心臓に異常が無くともT波の陰転が見られることがあります。重症例ではクレアチンキナーゼMBやトロポニンTの上昇もみられ、高負荷が心筋にダメージを与えていることを示唆します。
尿崩症
脳浮腫により脳圧が亢進してしまうと、視床下部および脳下垂体が機能不全に陥り、尿量を調節するホルモンの数々が減少してしまうことによって尿量が増加してしまいます。
正常圧水頭症
くも膜下出血によって脳脊髄液の循環が滞ってしまうと、頭蓋内にある脳室にこの液がたまって水頭症を起こしてしまい、その結果として頭痛や意識障害が現れることがあります。
くも膜下出血の発作から数週間経て慢性期になると、痴呆、歩行障害、尿失禁などが現れることがあり、正常水頭症と呼ばれていて、生命には余り影響はしませんが機能は低下させてしまいます。
くも膜下出血の治療とその方法
くも膜下出血はいったん出血を起こしてしまいますと、突然死をもたらしたり、あるいは突然死を回避できても重い後遺症を残してしまうケースが約半数にのぼります。
最初の出血から24時間以内、ほとんどの場合は6時間以内に再出血することが多く、出血を繰り返すたびに重症化して死亡率も高くなるため、早期の治療が不可欠になります。
破裂した脳動脈瘤によるくも膜下出血の場合は、再破裂予防のため、可能であれば手術を行います。
通常は動脈瘤に対して、クリッピングという手術をします。最近では血管内手術と言う、血管の中へ細いカテーテルを挿入し、コイルを入れて動脈瘤の内側に詰める塞栓術を行うこともあります。
くも膜下出血の病後の決定要因は再出血と脳血管攣縮、血腫や脳浮腫による脳血流が妨げられることにあります。これらに焦点を絞った治療を、脳神経外科の専門病院に搬送して治療をして、合併症の出現を防ぐ必要があるのです。
どちらの方法をとるかは、患者の年齢、動脈瘤の部位、大きさ、形、合併症などによって決まります。
病状があまりにも重症の場合は、手術ができないこともあります。
血管内治療
造影下にて動脈瘤内にプラチナ製のコイルを詰めて閉塞するコイル塞栓術(脳動脈瘤コイリング術)、血管攣縮に対する血管拡張薬動注療法が行われます。
感覚遮断
当初24時間は再出血の可能性が高いため、暗室での鎮静剤を使用して血圧上昇を防ぎます。
開頭動脈瘤クリッピング手術
脳動脈瘤が破裂した場合、ほとんどは開頭脳動脈瘤のクリッピング手術が行われます。
まず、開頭術を行い、手術用の顕微鏡を用いて破裂した動脈瘤の根元を金属製のクリップではさみ、再出血を予防します。
水頭症に対して、開頭時に脳室に管を挿入して頭蓋外に脳脊髄液を排出する脳室ドレナージが行われることがあります。
また、正常圧水頭症に対しては、脳室と腹部を管でつないで脳脊髄液を送り出し、脳室に髄液がたまらないようにする方法があります。
メリットとして直視下に動脈瘤が確認できるという長年にわたる成績がでており、再破裂のリスクが抑えることができます。また血腫が存在する場合は一緒に除去することが可能になります。
デメリットとしては動脈瘤が嚢状でないと困難になります。また、脳や血管を傷つけてしまう可能性があるのもデメリットと言えます。
発症より48時間以内に行うのが理想ですが、出血直後は動脈瘤からの出血が止血していない可能性があるため、最低でも発症から6時間経過してから開頭します。
この手術で使用されるクリップはチタン製のものが多く、鉄を使用しないのは、MRIが使用できなくなるのを避けるためで、血管攣縮を防ぐために同時に血腫の除去も行われます。
なお、未治療で発症から1週間程度経ってしまった場合は、手術を施行することで血管攣縮を発症させる可能性があるため、血管攣縮の可能性が少なくなる時期までは治療は行われません。
特定ケースなどの重症例で手術が出来ない場合などには、絶対安静の状態で止血剤や脳圧降下剤を用いた薬物療法が選択され行われます。
最初の出血から24時間以内、ほとんどの場合は6時間以内に再出血することが多く、出血を繰り返すたびに重症化して死亡率も高くなるため、早期の治療が不可欠になります。
破裂した脳動脈瘤によるくも膜下出血の場合は、再破裂予防のため、可能であれば手術を行います。
通常は動脈瘤に対して、クリッピングという手術をします。最近では血管内手術と言う、血管の中へ細いカテーテルを挿入し、コイルを入れて動脈瘤の内側に詰める塞栓術を行うこともあります。
くも膜下出血の病後の決定要因は再出血と脳血管攣縮、血腫や脳浮腫による脳血流が妨げられることにあります。これらに焦点を絞った治療を、脳神経外科の専門病院に搬送して治療をして、合併症の出現を防ぐ必要があるのです。
どちらの方法をとるかは、患者の年齢、動脈瘤の部位、大きさ、形、合併症などによって決まります。
病状があまりにも重症の場合は、手術ができないこともあります。
血管内治療
造影下にて動脈瘤内にプラチナ製のコイルを詰めて閉塞するコイル塞栓術(脳動脈瘤コイリング術)、血管攣縮に対する血管拡張薬動注療法が行われます。
感覚遮断
当初24時間は再出血の可能性が高いため、暗室での鎮静剤を使用して血圧上昇を防ぎます。
開頭動脈瘤クリッピング手術
脳動脈瘤が破裂した場合、ほとんどは開頭脳動脈瘤のクリッピング手術が行われます。
まず、開頭術を行い、手術用の顕微鏡を用いて破裂した動脈瘤の根元を金属製のクリップではさみ、再出血を予防します。
水頭症に対して、開頭時に脳室に管を挿入して頭蓋外に脳脊髄液を排出する脳室ドレナージが行われることがあります。
また、正常圧水頭症に対しては、脳室と腹部を管でつないで脳脊髄液を送り出し、脳室に髄液がたまらないようにする方法があります。
メリットとして直視下に動脈瘤が確認できるという長年にわたる成績がでており、再破裂のリスクが抑えることができます。また血腫が存在する場合は一緒に除去することが可能になります。
デメリットとしては動脈瘤が嚢状でないと困難になります。また、脳や血管を傷つけてしまう可能性があるのもデメリットと言えます。
発症より48時間以内に行うのが理想ですが、出血直後は動脈瘤からの出血が止血していない可能性があるため、最低でも発症から6時間経過してから開頭します。
この手術で使用されるクリップはチタン製のものが多く、鉄を使用しないのは、MRIが使用できなくなるのを避けるためで、血管攣縮を防ぐために同時に血腫の除去も行われます。
なお、未治療で発症から1週間程度経ってしまった場合は、手術を施行することで血管攣縮を発症させる可能性があるため、血管攣縮の可能性が少なくなる時期までは治療は行われません。
特定ケースなどの重症例で手術が出来ない場合などには、絶対安静の状態で止血剤や脳圧降下剤を用いた薬物療法が選択され行われます。
くも膜下出血の病後
くも膜下出血は最初の出血で約1/3が死亡します。
血管攣縮や再出血の影響が加わると、4週間以内には約半数が、10年以内では60〜80%が死亡すると言われています。また、救命できたとしても後遺症が残る例が多く、完全に治癒する確率は低いです。
くも膜下出血発症、その病後に関連するものとして、世界脳神経外科連合(WHNS)は意識レベルの程度による重症度分類を提唱していて、これはGlasgow Coma Scaleおよび局所神経症状(失語症や麻痺など)によって5段階に分類する方法です。
この分類において、grade IIIとgrade IVの間には病後に大きな差があるとされ、特にgrade Vは致死率がほぼ100%であるとまで言われています。
そのため、grade IV以上の場合は無意味であるとして治療しない病院も多いようです。
血管攣縮や再出血の影響が加わると、4週間以内には約半数が、10年以内では60〜80%が死亡すると言われています。また、救命できたとしても後遺症が残る例が多く、完全に治癒する確率は低いです。
くも膜下出血発症、その病後に関連するものとして、世界脳神経外科連合(WHNS)は意識レベルの程度による重症度分類を提唱していて、これはGlasgow Coma Scaleおよび局所神経症状(失語症や麻痺など)によって5段階に分類する方法です。
この分類において、grade IIIとgrade IVの間には病後に大きな差があるとされ、特にgrade Vは致死率がほぼ100%であるとまで言われています。
そのため、grade IV以上の場合は無意味であるとして治療しない病院も多いようです。
くも膜下出血の予防
くも膜下出血の予防として、まず激しい頭痛は放置せず病院へ行って下さい。
特にくも膜下出血は、最初に出血が起こってからの数時間の対応によって、回復の程度が左右されます。激しい頭痛や嘔吐など、くも膜下出血と思われる症状が現れたら、一刻も早く脳神経外科の診察を受けて下さい。
発作による出血量が少ないと意識障害を起こしても、しばらくすると回復することがありますが、そういった場合でも決して放置しないで下さい。
強い頭痛が何日も続いたり、首筋がこわばってくるケースも、くも膜下出血の可能性があります。
また、くも膜下出血の大半は、脳動脈瘤の破裂によるものです。この動脈瘤には、まれに家族内発生であることが指摘されています。遺伝子などで証明されたわけではありませんが、脳の血管の先天的な異常や、血管の形成異常などがあるのではないかと推察されていて、また、脳動脈瘤の家族内発生には、いくつかの特徴もあるのです。
まず、瘤が小さなうちに破裂しやすいということ、また、くも膜下出血の発症は50〜60代に多いのですが、家族内発生の脳動脈瘤では、50歳までに70%が発症しています。
兄弟姉妹などでは脳動脈瘤が同じ位置または鏡像部位にできやすく、ほぼ同年齢で破裂する例がみられています。もちろん、これらはきわめて少数の事例です。
もともと、くも膜下出血の患者数は、脳血管障害のなかでも少ないものですが、半数は死亡する危険のある病気ですので、家族に脳動脈瘤がある人がいる場合は、念のため脳ドックなどで検査を受けておくことをお勧めします。
近年、脳ドックの普及で早期発見が可能になっています。診断能力の高いMRIをはじめ、脳の検査機器が発達するにつれて、脳の健診に活用しようという考えが起こり、脳ドックが実施されるようになりました。
脳ドックで行われる検査の種類は、各医療機関によって多少異なりまが、基本的にはMRIやMRAを中心に、SPECT(局所脳血流断層撮影)などを組み合わせて検査を行います。
その結果、まだ症状の現れていない無症状性の脳血管障害を発見したり、予防的な治療を開始することに役立っています。
なかでも脳動脈瘤は発見率が高く、3〜5%にのぼります。検診により症状が現れる前の病変を発見できれば、そのまま予防的に治療することも可能ですので、脳の病気の早期発見・早期治療ができますし、未破裂で無症状の脳動脈瘤の予防的な治療に、脳ドックは効果を上げています。
なお、人間ドック同様、脳ドックにも健康保険の適用はありません。
くも膜下出血は突然死の危険性が高い病気ですが、脳ドックの普及が進めば、死亡率の減少につながることが期待されています。
特にくも膜下出血は、最初に出血が起こってからの数時間の対応によって、回復の程度が左右されます。激しい頭痛や嘔吐など、くも膜下出血と思われる症状が現れたら、一刻も早く脳神経外科の診察を受けて下さい。
発作による出血量が少ないと意識障害を起こしても、しばらくすると回復することがありますが、そういった場合でも決して放置しないで下さい。
強い頭痛が何日も続いたり、首筋がこわばってくるケースも、くも膜下出血の可能性があります。
また、くも膜下出血の大半は、脳動脈瘤の破裂によるものです。この動脈瘤には、まれに家族内発生であることが指摘されています。遺伝子などで証明されたわけではありませんが、脳の血管の先天的な異常や、血管の形成異常などがあるのではないかと推察されていて、また、脳動脈瘤の家族内発生には、いくつかの特徴もあるのです。
まず、瘤が小さなうちに破裂しやすいということ、また、くも膜下出血の発症は50〜60代に多いのですが、家族内発生の脳動脈瘤では、50歳までに70%が発症しています。
兄弟姉妹などでは脳動脈瘤が同じ位置または鏡像部位にできやすく、ほぼ同年齢で破裂する例がみられています。もちろん、これらはきわめて少数の事例です。
もともと、くも膜下出血の患者数は、脳血管障害のなかでも少ないものですが、半数は死亡する危険のある病気ですので、家族に脳動脈瘤がある人がいる場合は、念のため脳ドックなどで検査を受けておくことをお勧めします。
近年、脳ドックの普及で早期発見が可能になっています。診断能力の高いMRIをはじめ、脳の検査機器が発達するにつれて、脳の健診に活用しようという考えが起こり、脳ドックが実施されるようになりました。
脳ドックで行われる検査の種類は、各医療機関によって多少異なりまが、基本的にはMRIやMRAを中心に、SPECT(局所脳血流断層撮影)などを組み合わせて検査を行います。
その結果、まだ症状の現れていない無症状性の脳血管障害を発見したり、予防的な治療を開始することに役立っています。
なかでも脳動脈瘤は発見率が高く、3〜5%にのぼります。検診により症状が現れる前の病変を発見できれば、そのまま予防的に治療することも可能ですので、脳の病気の早期発見・早期治療ができますし、未破裂で無症状の脳動脈瘤の予防的な治療に、脳ドックは効果を上げています。
なお、人間ドック同様、脳ドックにも健康保険の適用はありません。
くも膜下出血は突然死の危険性が高い病気ですが、脳ドックの普及が進めば、死亡率の減少につながることが期待されています。